この記事では、手術中の外回り看護師の仕事について解説します。
ドラマなどではわからない、リアルな仕事を知ることができますよ。
看護記録

手術室も病棟と同じように看護計画を立案し看護記録を残していきます。
病棟と違うのはガーゼなどのカウント物品に関しても記録を残していくという点です。
ここに注目!
- 何を記録しているか
- 急変対応時の記録
看護記録はただ書けばよいというものではありません。
立案した計画を遂行するための物であり、その記録です。
書くことに一生懸命で患者さんをおろそかにすることのないよう心掛けましょう。
除圧

手術中の除圧は外回り看護師の大切な仕事のひとつです。
長時間同じ体位でいると、骨突出部などに教区所的な圧がかかり続け、皮膚トラブルや褥瘡の原因になりえます。
それらを予防するため、外回り看護は1時間に1回程度の頻度で動かせる部位を持ち上げたり動かしりしています。
ここに注目!
- 除圧の仕方
- 腕などの持ち方、支え方
- 執刀医への声掛け
重要な血管の操作をしている時や、脳外科で顕微鏡を使う繊細な手術をしている時に、急に患者の体を触られると大事故になる可能性があります。
自分のやりたいタイミングでやるのではなく、手術の進行を見たり術者に声掛けを行ってから体を動かしましょう。
しかし、術中に急に”除圧させてくれ”といっても医師には医師のペース配分があります。
手術が始まる前に、前もって”このくらいの頻度で除圧をしたいです”という相談を医師と行っておきましょう。
そうすれば”○○の操作が終わったらOK”だったり、”○○をする前にやるようにしようか”と答えてくれます。
執刀中は、どうしてもみんなピリピリしますからね。
物品の提供

基本的に使うものは器械出し看護師が事前に準備し手術の器械台に出しています。
それでもガーゼや針が足りないことはよくあるので、その時に清潔野へ物品を提供するのも外回り看護師の仕事です。
オペ看として基本的なことですが、滅菌期限などの確認は怠らないようにしましょう。
そうでないと感染のリスクが高まります。
ここに注目!
- 滅菌期限の確認
- 滅菌パックの破れや水シミがないか
- 準備しているタイミング
”医師から言われたものを準備する”では、確実に手術のテンポから遅れていきます。
外回り看護師も術野を見て、次に必要なものを準備しておきましょう。
また、器械出しNsと外回りNsの間でも「○○の準備だけお願いします。」といった声を掛け合えるようになると手術がスムーズに進んでいきます。
カウント

手術で使ったガーゼや針などを器械出し看護師とともに数えて体内遺残などがないか確認していきます。
カウントは閉創前に1度行えばよいものではなく、筋膜や表皮などの各層ごとに行っていきます。
1つの層が完全に閉じられる前に数え終わるようにしていくイメージです。
ここに注目!
- カウントの仕方
- カウントしている物
- 器械出し看Nsとのコミュニケーション
使い終わった血だらけのガーゼなどは不潔野に移されるので、外回り看護師はその数を数えていきます。
ガーゼにはレントゲンに写る糸が織り込まれています。
その糸が切れたり、ガーゼが破れていたりしないかも確認が必要です。
手術で使っていた枚数と、現在の枚数が同じであればカウントOKということで閉創が進んでいきます。
術後ベッドの準備
手術が終わった後は病棟のベッドに移乗してから退室していくことになります。
術後に使う酸素ボンベやSpO2モニターなどがそろっているか準備します。
ここに注目!
- 術後ベッドにはどんな物品が持っているか
- 外回り看護師は何を確認しているか
心疾患のある患者さんでは術後に心電図も装着して帰るということもあります。
また、術後に吐き気を訴える可能性もあるので、対処できる物品の置き場なども確認しておきましょう。
術後にベッドをギャッジアップしたいということもあるので、ベッドの操作方法も知っておきましょう。
まとめ
外回り看護師の仕事内容について、イメージが膨らんだでしょうか。
今回記しているのは、基本的な仕事のみです。
これらに加えて、尿量や出血量の観察なども行っていきます。
場合によってはX線装置を操作するようなこともあります。
出来ることを少しずつ増やしていくことが上達への近道です。
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